2023.06.24 【Q】邸: 街中のお家の坪庭
【gallery】
街中にあるお家の坪庭の再造園工事をご依頼いただきました。
お庭を囲っている本竹材で作られた建仁寺垣は、維持管理がしやすい様に、
高耐候性のプラスチック製の竹材で作り直しました。
お家のプライベート空間を隠す役割も担っている竹垣でしたので、
高さを出してぴったり作りましたが、その分お庭に閉塞感を与えずエクステリアとしても
見ていただける様に、材の色は優しい風合いを基調としていながら、節の色が濃く、
お庭の背景のアクセントになるものを選んでおります。
新たに植栽を行うにあたり、庭木は葉張りがあまり広がらず、樹高が高くなりづらいもので
落葉が少なく、なお且つ、日陰の中でも育ちやすいものを選びました。
向かって右側には既存の六角生込形石灯籠を活かして、両脇にヒメシャラと胡蝶侘助を植え、足元に斑入りヤブランとオタフクナンテンを添えました。
ヒメシャラは6月~7月には白い花を咲かせ、秋には落ち着いた雰囲気の紅葉が見られます。
向かって左側の一角には、カクレミノを主木として両脇にハクサンボクとヒュウガミズキを植え、足元にはセンリョウを添えております。
カクレミノは幹が真っすぐ伸び、葉は上部にまとまりやすいので、成長した時に圧迫感が少なく爽やかな印象の高さのアクセントとして入れました。
仕上げに、砂利のエリアと軒下にある土間(犬走り)の手直しを行いました。
砂利のエリアには白川砂利の下にしっかり防草シートを張り、草が生えない様にしております。
土間にはお庭と馴染みが良い様に、真砂土舗装材を使用して土の風合いを出しました。
沓石に当たる部分には玄武岩の島石を用い、その周囲には職人の遊び心でアレンジを加えてみました。
また長く愛でていただける庭になりましたら幸いです。