2025.09.25 秋の彼岸入り

今月20日は、令和7年の「彼岸の入り」でした。
「彼岸」とは、春分・秋分の日を中心に、その前後3日を加えた7日間を指し、先祖供養の大切な期間とされています。最初の日が「彼岸の入り」で、春分・秋分の日に基づいて毎年日付が変わるそうです。
秋の彼岸といえば、やはり「彼岸花(ヒガンバナ)」。まるで暦を読んでいるかのように、毎年ぴたりと彼岸の季節に咲きそろう姿には驚かされます。
今年はあまりの猛暑で、お彼岸に花は見られないかもしれないと案じていましたが、弊社の近くにある「大庭空山」では彼岸の入りに合わせるように、澄んだ纁色(そひいろ)の花が咲き、その後を追うように淡黄色の一輪もそっと顔を見せてくれました。
『彼岸花はどうやって季節を知るのですか?』
そんな詩のように美しい問いかけを見かけたことがあります。実際には「気温」と「日照時間」が開花の条件だそうです。平均気温が25度を下回り、昼夜の寒暖差が大きくなるころに反応して咲くとのこと。人里より少し涼しい大庭空山は、ちょうどその条件に合っていたのでしょう。
今年は雨がなかなか降らなかった分、ひと雨ごとに夏が洗い流されていくような感覚がありました。
暦に沿って花が咲くことの不思議さと、その季節をこうして味わえることのありがたさを、改めて感じる今日この頃です。